数強塾MATH ATLAS

中1 / データの分布 / ヒストグラム

まず、この問題から。問題文50m走の記録(秒)が 7.2, 7.4, 7.6, 7.8, 7.9, 8.0, 8.1, 8.1, 8.3, 8.6, 8.8, 9.1 でした。階級幅0.5秒で度数を求めなさい。

ヒストグラム

ヒストグラムは、数値データを階級に分け、度数を柱で表すグラフです。柱が接するのは階級が連続しているから。最も高い柱だけでなく、中心・散らばり・データの個数・階級幅を合わせて読みます。

見抜き方
データの分布で「ヒストグラム」が問われ、目的に合う指標を選び、図表・標本から妥当な範囲だけを読む型。
最初の一手
比較対象・母集団・判断指標を決める
求めるもの
指標、推定、判断とその限界
典型的な罠
相関と因果、標本と母集団の混同
到達レベル
基礎〜教科書標準
記事状態
要点・例題・演習 公開済み
01 / QUICK ANSWER

30秒でわかる答え

比較対象・母集団・判断指標を決める

ヒストグラムは、数値データを階級に分け、度数を柱で表すグラフです。柱が接するのは階級が連続しているから。最も高い柱だけでなく、中心・散らばり・データの個数・階級幅を合わせて読みます。

「ヒストグラム」または同じ条件が現れる表・グラフ・標本が与えられる複数集団を比較する
02 / WHY?

なぜそうなる?

WHY

なぜ、ヒストグラムの柱はすき間なく並ぶの?

棒グラフは『りんご・みかん』のような別々の種類を比べます。一方、ヒストグラムは『7.0秒以上7.5秒未満』『7.5秒以上8.0秒未満』のように、連続した数直線を区切ったものです。境目の直前と直後も同じ量の続きなので、柱を接して表します。

03 / CORE POINTS

ここだけは押さえる4点

  1. 01

    階級は『7.0以上7.5未満』のように、左端を含み右端を含まない約束で重複を防ぐ。

  2. 02

    度数は各階級に入る個数。相対度数は 度数÷全体の個数。

  3. 03

    山の位置で中心、横への広がりで散らばり、左右の偏りで分布の形を見る。

  4. 04

    階級幅を変えると見え方も変わる。グラフだけでなく元データとデータの個数を確認する。

04 / INTERACTIVE LAB

動かして、関係を確かめる

値や手順を自分で変え、説明と結果が同時にどう動くか確認してください。

同じ12人の記録でも、階級幅を変えると山の見え方が変わります。縦軸は度数0〜9人で固定しています。

縦軸:度数(人)0〜9人で固定

横軸:50m走の記録(秒) 各階級は左端を含み、右端を含みません。

階級別の度数
階級(秒)度数相対度数(約)
7以上7.5未満20.17
7.5以上8未満30.25
8以上8.5未満40.33
8.5以上9未満20.17
9以上9.5未満10.08
9.5以上10未満00.00
05 / WORKED EXAMPLES

考え方がつながる例題3

例題 1 / 作る

生データを階級へ入れる

50m走の記録(秒)が 7.2, 7.4, 7.6, 7.8, 7.9, 8.0, 8.1, 8.1, 8.3, 8.6, 8.8, 9.1 でした。階級幅0.5秒で度数を求めなさい。

ヒント・解説を見る

ヒント7.0以上7.5未満から始め、境界値8.0は次の階級へ入れます。

  1. 7.0〜7.5:7.2,7.4 の2人
  2. 7.5〜8.0:7.6,7.8,7.9 の3人
  3. 8.0〜8.5:4人、8.5〜9.0:2人、9.0〜9.5:1人

答え度数は順に 2, 3, 4, 2, 1。合計12人。

確かめ各度数の合計が元データ数12と一致することを確認します。

例題 2 / 読む

最も多い階級と相対度数

上の分布で最も度数が大きい階級と、その相対度数を求めなさい。

ヒント・解説を見る

ヒント相対度数=その階級の度数÷全体の度数。

  1. 最大の度数4を探す
  2. 対応する階級8.0以上8.5未満を読む
  3. 4÷12=1/3≈0.33

答え8.0秒以上8.5秒未満、相対度数は1/3(約0.33)。

確かめ元データを見れば8.1秒が最頻値です。ただし、度数分布表やヒストグラムだけから直接言えるのは最頻階級までです。

例題 3 / 批判する

階級幅で変わる見え方

同じデータを階級幅0.5秒と1.0秒で描くと、山の数が変わりました。どちらか一方が誤りですか。

ヒント・解説を見る

ヒント階級へのまとめ方で失われる情報を考えます。

  1. 両方が同じ元データか確認する
  2. 階級の端と幅を確認する
  3. 目的に合う細かさかを判断する

答えどちらも正しく作られていれば誤りではありません。階級幅が違うと分布の見え方が変わるため、比較時は幅をそろえます。

確かめグラフの印象だけで結論を決めず、階級幅・データの個数・元データを確認します。

06 / PRACTICE

基礎→標準→発展の3段階演習

Q1基礎

階級『10以上15未満』に、10、14.9、15のどれが入りますか。

答えと解説
10と14.9。15は次の階級。

左端を含み、右端を含まない約束です。

Q2標準

全40人のうち、ある階級の度数が10人でした。相対度数を求めなさい。

答えと解説
0.25(25%)

10÷40=0.25。異なる人数の集団比較では相対度数が有効です。

Q3発展

A組とB組のヒストグラムを比較するとき、柱の高さ以外に確認すべきことを三つ挙げなさい。

答えと解説
例:階級幅、データの個数、横軸・縦軸の尺度、分布の広がり

条件の違うグラフを、そのまま見た目だけで比べないためです。

07 / ERROR CLINIC

間違いを、理由から直す

相関と因果、標本と母集団の混同

答えだけを消してやり直すのではなく、最初の一手「比較対象・母集団・判断指標を決める」へ戻ります。条件を図・表・式へ書き直し、どの行で条件が失われたかを特定してください。

見直しの合言葉

入力の条件、途中の根拠、出力「指標、推定、判断とその限界」の三つがつながっているかを確認します。

08 / QUESTIONS

よくある「なぜ?」

棒グラフとの一番大きな違いは?

棒グラフは種類別、ヒストグラムは連続する数値の区間別です。ヒストグラムでは柱を接して描きます。

最も高い柱から最頻値が分かる?

階級にまとめた資料から直接分かるのは最頻階級です。階級内のどの値が最頻かまでは分かりません。

階級幅は細いほどよい?

細すぎると偶然のばらつきが目立ち、広すぎると特徴が隠れます。目的とデータ数に合う幅を選びます。

平均値・中央値・最頻値は中1で新しく習う?

用語は小6で学んだ内容を中1で活用します。中1では度数分布や相対度数、累積度数と組み合わせ、分布を批判的に読みます。

EXPLORE / MINI PROJECT

自分で確かめる探究ミニ課題

PROJECT

一つのデータから、三つのヒストグラムを作る

自分のクラスの通学時間などを集め、階級幅を変えると『中心・散らばり・山』の説明がどう変わるか調べましょう。

  1. 個人が分からない形で数値データを集める
  2. 同じ範囲を3種類の階級幅で整理する
  3. 変わらない事実と、見え方によって変わる判断を分けて書く