01 / SUMMARY

30秒要約

上に開く放物線では、「最小」と「最大」で判断方法を分ける。

最小値は軸が定義域の左・中・右のどこにあるかで決めます。最大値は必ず端点で起こるので、左右の端点の関数値を比べます。境界は「軸=端点」と「左右の端点値が等しい」の2種類です。

02 / TYPICAL FORM

この問題の典型形

文字定数 a を含む二次関数が、固定された区間で定義されている形です。

f(x) = x² − 2ax (0 ≦ x ≦ 2)

平方完成すると f(x)=(x−a)²−a²。放物線の軸 x=a が、aの値とともに左右へ動きます。

03 / PREREQUISITES

必要な前提知識

  • 平方完成から軸と頂点を読む
  • 定義域を数直線で表す
  • 上に開く放物線は軸に近いほど値が小さい
  • 閉区間では最大値・最小値が存在する
04 / PRINCIPLE

解法の原理

MINIMUM

最小値

軸が区間内なら頂点。区間外なら軸に近い端点。

MAXIMUM

最大値

上に開くので必ず端点。左右の端点値を比較する。

BOUNDARY

境界

軸=端点、または左右端の値が等しくなるaを求める。

05 / STEPS

解法手順

  1. 平方完成して、軸 x=a と開き方を確認する。
  2. 最小値は a<0、0≦a≦2、a>2 に分ける。
  3. 最大値は端点 f(0)、f(2) を計算する。
  4. f(0)=f(2) となる a を境界にして比較する。
  5. 各場合の値と、その値をとる x を書く。
06 / EXAMPLE

基本例題

a を実数とする。関数 f(x)=x²−2ax(0≦x≦2) の最大値 M と最小値 m を、aで表しなさい。

f(x) = (x−a)² − a² / 軸 x=a
07 / FULL SOLUTION

詳しい解説

最小値 m

軸が区間の左にある a<0 では、区間内で単調増加なので x=0 が最小。軸が区間内の 0≦a≦2 では x=a が最小。軸が区間の右にある a>2 では、区間内で単調減少なので x=2 が最小です。

m = 0(a<0)
m = −a²(0≦a≦2)
m = 4−4a(a>2)

最大値 M

上に開く放物線の最大値は端点で起こります。f(0)=0、f(2)=4−4a。差をとると f(2)−f(0)=4−4a なので、a=1 が切り替わりの境界です。

M = 4−4a(a≦1)
M = 0(a≧1)
08 / CASE MAP

場合分けの図

a < 0

軸|区間

軸は区間の左。最小は左端 x=0。

0 ≦ a ≦ 2

区間内に軸

最小は頂点 x=a。

a > 2

区間|軸

軸は区間の右。最小は右端 x=2。

最大値の境界はこの3区分と別です。端点から軸までの距離が等しくなる区間の中央 a=1 で、左右端の大小が入れ替わります。

09 / COMMON MISTAKES

よくある間違い

最大値も「軸が区間内か」で分ける

上に開く放物線の最大は端点。端点値の比較が必要です。

境界を0と2だけにする

最小値の境界は0・2ですが、最大値には端点値が等しい a=1 もあります。

値だけを書き、xを落とす

設問が「最大値・最小値とそのときのx」を求める形なら、両方を書きます。

10 / ALTERNATIVE

別解

グラフを描かず、導関数 f′(x)=2(x−a) の符号で区間内の増減を判定できます。ただし数学Iでは、平方完成と「軸からの距離」で考える方が単元の本質に合っています。

11 / VARIATIONS

類題パターン

  • 軸固定・定義域の片端が動く
  • 軸固定・定義域の両端が動く
  • 軸と定義域が両方動く
  • 最大値・最小値からaを逆算する
  • 最小値 m をaの関数とみて、さらに最大・最小を求める
12 / EXAM

入試ではどう出るか

教科書では場合分けの基本、共通テストではグラフや会話文と組み合わせた判断問題、私大・国公立では「最大値が一定」「最小値の最大」などの逆問題へ発展します。記述では、境界値を選んだ理由が採点対象です。

13 / PRACTICE

演習問題

  1. f(x)=x²−2ax+3(−1≦x≦2)の最小値をaで表す。
  2. f(x)=−x²+2ax(0≦x≦3)の最大値・最小値をaで表す。
  3. f(x)=x²−2ax(0≦x≦2)の最小値が−1となるaを求める。
14 / PRINTS

数強塾プリント

15 / VIDEOS

数強塾動画

対応する授業動画は、既存動画の内容確認後に「軸可変・定義域固定」のタグで接続します。動画が未接続の状態を完成扱いにせず、台帳で管理します。